
ルールは三段階で、基本ルールでは移動と戦闘、上級ルールでは地形と特殊兵科、選択ルールでは天候、補充、補給線、核兵器などを扱う。戦闘後前進がないぐらいでマストアタックの作戦級の基礎的なルールはほぼ備えている。
せっかく引っ張り出したので今回は基本ゲームのソロプレイを試してみた。ランダムで先行はレッド国。上級ルールでは平地がちな国土と北西部の島が特徴だが、基本ゲームでは特に関係ない。とりあえず各駐屯地に分散している部隊を国境に移動させるが、道路の恩恵(上級ルールでは1/3MP)がないので国境がはるか遠い。前線に部隊を集結させるだけで5ヶ月かかったが、なんとか国境沿いに部隊を並べた。

ふっかけたのはレッド国のはずだがしびれを切らしたブルー国が先手をとって攻撃を仕掛ける。しかし、マストアタックですべての敵に攻撃を強制される上に、1:1で1が出ると防御側全滅(De)、5-6が出ると攻撃側全滅(Ae)の過激な戦闘結果表は先手を取ったブルー国は戦車1と司令部1を含むレッド軍6個師団の除去と引き換えに、9個歩兵師団を失った。

戦線のほころびが出来たためレッド軍の攻撃は多少マシになったものの、戦果8個師団に対して損害7個師団と開戦劈頭から消耗戦となる。

平押したの無謀さを理解した両軍は自軍有利な攻撃ができない場所では一歩下がり、敵戦線の弱点のみを狙って攻撃するようになる。

追撃戦の過程でレッド軍が戦線が伸び切り、ブルー国が局所的な逆襲に転じる場面もあったものの、一度傾いた戦力バランスを覆すのは難しく、勝利条件である全都市の占領を防ぐために生き残ったブルー軍機甲師団は首都に立てこもる。
対するレッド軍も消耗が激しく、最終局面ではブルー軍が機甲師団1個、レッド軍が歩兵師団1個と司令部2個と攻撃可能戦力でいえば初めてブルー軍が優勢に立ったが、2:1戦力比の壁は厚くブルー軍最後の機甲師団はAeにて全滅した。

戦力が完全に同じなので攻撃側が辛いが、勝利条件が都市の占領なので、戦力で調節するのも難しい感じ。そのため上級ルールや選択ルールでは流動的な要素を追加しているのだろう。
ちなみに、ホビージャパンが独自にシミュレーションゲーム入門ガイドブックという冊子を和訳ルールにつけて販売していたが、アバロンヒル社自体も多数のより進化したウォーゲームを開発した後もこのゲームを「ニューカーマー向け」と謳って再販していることには留意しておくべきだろう。
とりあえず、道路は大切。基本ゲームでもこのルールだけは使ったほうが展開が早くなっていいよw
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