ツイッター上でのやりとりをきっかけにちょっと発掘してみました。
これの前に出た「北斗の拳」がライトなノリのカードゲーム(事情があって手放したけど、ゲームとしてはこっちの方が良ゲー)だったのに対し、岡田氏のプロット式アニメゲームの北斗バージョンという位置づけです。
特に、1回の技の攻撃がダイス一発判定ではなく、お互いに繰り出す拳や脚の一打レベルで再現しているのが特徴。といってもチットとダイス判定をうまく使い分けているので、そこまでプレイアビリティは低くありません。
戦闘解決の例:死闘2「執念と怒り」よりサザンクロスでのケンシロウとシンの最終戦
(1)死兆星フェイズ
お互い、死兆星は見えていない
(2)技選択フェイズ
ケンシロウ:懺悔積歩拳→北斗飛衛拳
シン:南斗獄屠拳
技の選択は記入→同時公開だが、相手が飛翔技を使った場合のみ、自分も飛翔技に変更できる
(3)闘気フェイズ
二人のレベル合計では、闘気の激突は発生しない。
闘気の効果は一定ではなく、シナリオによって異なる
(4)移動フェイズ
本来なら、ここから最大6ステップのプロット→同時移動で、移動ボード(ヘクスマップ)上で位置取りを争い、互いに隣接した場合のみ、実際の技の攻防が始まります。側面や背面を取られると戦闘時のチット枚数が減らされるという不利を受けるので、ここの読み合いは重要になってきますが、プロット式ということでキャラ性能よりもプレイヤーの力量がものをいう部分です。
ソロプレイでは面白く再現できないので、今回は省略して、正面から対峙したという設定で戦闘判定に移行します。

(5)戦闘準備フェイズ
ここからがこのゲームの独自の部分で、間合(移動系)、攻撃、防御の3種類のチットを駆使して、実際に拳や脚の応酬が始まります。
ケンシロウは間合チット21枚、攻撃チット10枚、防御チット9枚
シンは間合チット19枚、攻撃チット10枚、防御チット7枚
南斗獄屠拳が優秀なので、基礎能力の差を補って拮抗したチット枚数となった
(6)戦闘フェイズ
イニシアチブ
ケンシロウ:23=19(レベル)+1(飛翔技)+3(ダイス)
シン:20=14(レベル)+1(飛翔技)+5(ダイス)
間合い1で戦闘開始
ケンシロウ、踏み込んで拳で突く(間合0へ)
攻撃するためには間合0へ「前進」する必要があり、また当然「攻撃」も繰り出さねばなりません。
シン、それをさばいてカウンターの突き
防御方法として一番強力なのは、「カウンター」を取って攻守を逆転することです。
ケンシロウ、それをさばいてカウンターの突き
シン、それをさばいてカウンターの突き
ケンシロウ、それをさばいてカウンターの突き
シン、それをさばいてカウンターの突き
ケンシロウ、それをさばいてカウンターの突き
シン、じりじり後退しながら避ける(再び間合い1へ開く)
カウンターに続く防御方法としては「左右」や「後退」で回避することです。
回避もできない場合は、「受け」によって相手の狙ってきた部位ではなく、防御力の高い手で受けることができます。また、非常手段として「離脱」によって交戦そのものを打ち切ることもできますが、次の戦闘時に不利を被るので、あくまで非常手段です。
ケンシロウ、さらに進んで突き、シン、じりじり後退
ケンシロウ、さらに進んで突き、シン、じりじり後退
ケンシロウ、さらに進んで突き、シン、じりじり後退

ここでケンシロウの足が止まり、シンが反撃に転じる
今度はケンシロウがじりじり後退しながら避ける
シン、さらに進んで突き、ケンシロウ、じりじり後退
シン、さらに進んで突き、ケンシロウ、じりじり後退
シン、さらに進んで突き、ケンシロウ、じりじり後退
ここでシンの足も止まる
このラウンドはお互い決定打を得られないまま、ターン終了。
都合14回の攻防の応酬
ソロプレイだと両方のチットを調べながらやらないといけないので存外時間がかかりますが
チットを出し合うだけで、この段階ではダイスチェック等を挟まないので
少し慣れればサクサクと出せると思います。
実際に技が入ると、いつものツクダシークエンスに戻って技の威力と防御力で被害判定、部位別の耐久力に被害が行くという感じです。
ケンシロウに言わせたら、スローモーなゲームと言われそうではありますが、サクサク遊びたい向きにはORGの「北斗の拳」がありますし、これはこれでアリなのではないかと。
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